【久し振りに引いた当たり漫画】『へうげもの』
こんにちは。readingsalonのブログ、共同執筆者の北澤です。今年から毎月第一土曜日に、読んで印象に残った本を紹介しています。今日は5月3日、5月の第一日曜日です。あれ? はい、昨日アップするのを忘れていました。連休ボケです。お許しを。
本日紹介するのは第35回朝活読書サロンCollective Intelligenceで紹介「しようと思っていた」一冊です。朝から仕事が入ってしまい参加することができなかったのです。無念。
主人公は戦国武将、織田信長家臣の古田左介(古田織部)です。戦国の世で立身出世を志しながらも、数寄者(茶道好き)ゆえ「へうげもの」への道をひた走ることになる彼の一生を描いた傑作です。私たちが知っている史実の裏舞台、そこを古田左介が歩む様が何とも痛快なのです。
タイトルの「へうげもの」とは何でしょうア? ひょうげ者が転じてへうげもの。おどけた人、ひょうきんな人の意味です。何事にもオーバーリアクションな左介が口にする擬態語、ジョジョを彷彿とさせるこの擬態語が素晴らしい。例えば、壮麗な安土城を見上げて放つ感想は・・・
「この「ズドギュッ」とした異様な迫力はなんだ・・・・・・」
これは序の口。数寄者の左介が逸品を手にした時に見せる変顔にも注目です。画風の好き嫌いはあるかもしれませんが、そんなことは気にならなくなるくらいに面白い。利休切腹を描いた第9巻は涙なくして読むことができません。歴史の表と裏を行ったり来たりしながら楽しみましょう。